第10章 金と食料と縄張りを奪う_3

「前回、南京から瀋陽に戻った後、あなたにこの道を歩ませたことを少し後悔したわ。」

曹蒹葭は両手で膝を抱え、優しい声で言った。「でも今となっては、あなたも私も間違った道を選んでいなかったと思うわ。もしあなたが最初から純粋なビジネスの道を歩んでいたら、一年どころか、三年経っても今日の成果は得られなかったでしょう。最も重要なのは、あなたがこの一年で魏の端公、陳圓殊、方婕、郭割虜、夏河、錢子項など、多くの人と出会ったこと。教訓であれ機会であれ、転んだり這い上がったりしても、あなたはまだ若いから、それらすべてが貴重な財産になるの。これからあなたは南京を出て、長江デルタを出て、東南沿海を出て、映画や小説、または噂話よりもさらに豊かで生き生きとした人物たちに出会うでしょう。彼らの一言一行は、私があなたに与える生硬な指導よりもずっと深い印象を残すはずよ。」

「僕はもう若くないよ。多くの奴らは僕の年齢ですでに成功を収めている。でも『成家立業』という言葉は正しい。まず家庭を持ち、それから事業を興す。君がいれば焦らなくていい。」陳二狗は笑いながら言った。頭の中には商甲午の姿があった。同じような年齢なのに、陳二狗は自分が彼の生まれながらの自信を学べないことを残念に思った。傲慢な魏の端公にしても、深謀遠慮の錢お爺様にしても、彼らは自分より一回りか三回りも年上の人物だ。陳二狗は背中を丸めても特に恥ずかしいとは思わなかったが、商甲午は違った。この若い男が放つ危険な気配に、陳二狗は不快感を覚えていた。

「なぜ急がないの？今のあなたこそ勢いに乗って、一気に南京を手に入れるべきよ。王解放が上海に行って夏河から浦東國際投資の核心資料を取り戻したら、すぐに奪い取って、食べられるだけ食べなさい。口に入りきらなければ、箸で挟んででも。絶対に錢子項と方婕に大きな取り分を取らせてはダメよ。」

曹蒹葭は感慨深げに言った。「心は浮ついてはいけないけど、手法は雷のように素早くなければならない。」

「嫁さんの言うとおりにするよ。」陳二狗はにやけた顔で言った。