青竹山。
方夕の姿が地下倉庫に浮かび上がり、警戒しながら周囲を見渡した。
壁に貼られた護身符が依然として無事であることを確認したが、霊光は極めて微弱になっていた。それを見て安堵のため息をついた。
「戻ってこられたということは、あの危険な場所から簡単に脱出できるということだな」
他人を連れて行くことについては?
方夕の頭の中には、そんな考えは全くなかった!
自分の金指は何より大切で、たとえ黒石城の人々が全滅しようとも、この点については絶対に妥協するつもりはなかった。
今回は物資を探すという名目で、人気のない場所まで行って移動したのだ。
この時、方夕の表情が次第に真剣になり、懐から小玉瓶を取り出した。
瓶の中には、魔に染まれた者の血が入っていた!
「大涼世界の魔は...修仙界の魔修とは異なるようだ。少なくとも、魔気は全く感じられないが、その様子は非常に不気味だ...」
方夕は少し考えてから、玉盤を取り出し、玉の瓶を傾けて、暗黒色の血を一滴落とした。
カーン!
血の滴が玉盤に落ちると、まるで真珠のような音を立て、すでに凝固したかのようだった。
方夕は無表情のまま、玉盤に向かって気血の力を注入した。
玉盤の表面には瞬時に血管のような模様が浮かび上がり、輪を描くように血玉に向かって絡みついていった。
シューシュー!
細かい白煙が立ち上り、血の糸が珠に触れた瞬間に消滅し、完全に蒸発してしまった!
この光景を目にしても、方夕の表情は変わらず、ただ注入する力を真力に切り替えた。
ゴーゴー!
玉盤の中で、血の糸の光が瞬時に強く輝いた!
糸のように細かく、血玉に絡みついていく。
血玉は半分包まれ、溶け始めたが、次の瞬間、驚くべき光景が起こった——血玉の内部から、不完全な黒いおたまじゃくしのような符号が染み出してきたのだ。
真力が作り出した血の線は、これらの符号に触れると、耐えきれないような音を立て、徐々に腐食されていった。
この光景を見つめながら、方夕の表情は沈んだ。
「気血の力はさておき、武者の真力でさえ、薄められた下級呪力に出会うと、やはり侵食されてしまうのか?」
修行者の手段で検証した後、方夕は慕蒼龍の状態について理解した。