第74章 朽木(Elvin2016白銀同盟長に贈る!)

ガン!

上品法器の一撃に匹敵する碧綠毒蛇鑽が、方夕の額に突き刺さろうとしていた。

次の瞬間、赤い光が突然方夕の額から現れ、まるで兜のように。

毒の角が兜に当たると、大きな音を立てて弾き返された!

「なんということだ?」

「まさか、上品防禦法器を隠し持っていたのか?だが、どこに法力が残っているというのだ?」

苗東の顔色が激変した。

その時、方夕の顔に笑みが浮かんだ。

彼は軽く叫び、蛇のように水面を八歩で跳び、苗東の前に現れた。

「秘技・混元無極!」

方夕が手を上げると、剛気が雷のように打ち下ろされた!

ドーン!

金背龜島が悲鳴を上げ、水の膜が砕け散り、水蒸気となって空中に散った。

方夕の勢いは止まらず、もう一発、避けきれなかった苗東の額に直撃!

バン!

その男の頭は西瓜のように爆裂し、赤いものと白いものが地面に散らばった。

「シュシュ!」

「ガオー!」

方夕の背後を追っていた青兒が悲鳴を上げ、同様に息絶えた。

方夕の足元の金背龜島も悲鳴を上げ、即死した!

御獸師と妖獸が契約を結ぶ際、通常は奴隷的な性質を持ち、御獸師が死亡すると契約した妖獸も必ず死ぬ……血契ではなく御獸札などの手段を使うか、御獸師が自ら契約を解除しない限り、必ず死んでしまうのだ!

「お前は私が練気期四段だと思っていたが、実は練體三段で、練気期後期と戦えるのだ……」

方夕は感慨深げに言い、戦場の片付けを始めた。

金背龜島と水烏の里は一階下品の妖獸で、一階中品の碧血蟒もかなりの霊石の価値があるが、寶船商區内での売却は難しそうだ。

空中から、金蛟劍が黒い爪を押さえつけ、方夕の手元に戻ってきた。

方夕は見て、この中品法器の黒い爪が傷だらけで使い物にならなくなっているのを見て、ため息をついた。

彼の玄鐵盾も碧血蟒の本命の毒霧に腐食され、表面がでこぼこになり、半ば使い物にならなくなっていた。

「収入がなければ、今回は大損だな。」

方夕は最後に苗東から収納袋を取り、死体を処理した後、かろうじて回復した法力を集中させ、黑雲兜に乗って去っていった。

……

萬島湖には島々が点在し、特に靈氣のない荒れ島は至る所にあった。

方夕はその中の一つを選び、隠れ家となる洞府を開いた。

洞府の中。