第55章 弟子を取る(抽筋の夜晚の同盟長に贈る!)

二ヶ月後。

三元城のある武館。

相変わらず客の姿はまばらだった。

方夕はそれを気にも留めなかった。

彼は太師椅子に横たわり、顔を覆っていた本を取り除くと、少し喜ばしげに言った。「三才陣紋を解いてから、あの秘傳書がようやく少しずつ理解できるようになってきた……」

理解できたのは序文の一部だけだったが、方夕は依然として大きな熱意を持ち続けていた。

実際、彼も分かっていた。築基期高段階修行者であっても、神識の助けがあっても、修真四芸で進歩を遂げるには、資質と後期に投入される資源が重要だということを!

例えば築基期の丹術師は、一階丹藥を素早く調合できるかもしれず、大量の資源を投入すれば二階丹藥の調合も試せるかもしれないが、投資と収益のバランスが取れるとは限らない。

最終的にどこまで到達できるかは、やはり天賦の才に左右される!

さらに、陣法の道はより特殊だ。

自分のような資質では、明らかに労多くして功少なしのタイプだ。

しかし……今は仕方がないだろう?

手元にあるのがこの一階の陣法の秘傳書だけなら、歯を食いしばって学ぶしかない。

「ふんっ……はっ……」

武館の前庭の練習場には、まったく人がいないわけではなかった。

今、一人の赤い服を着た少女が木杭に向かって拳法の練習をしていた。

彼女は同年代の者より背が高く、頬を赤らめ、特別美しいわけではないが、それなりの容姿を持っていた。

「師匠、私の拳はどうですか?」

少女は一連の拳法を終えると、期待を込めて方夕を見つめた。

「よい、よい……」方夕は誠意のない様子で褒めた。「この『混元拳』をここまで見事に打てるようになったのだから、きっとまもなく気血を会得し、一變境界に入れるだろう。将来、真力を練成し、江湖の名侠となるのも、近いうちだ、近いうちだ……」

この少女は'孫紅蝶'といい、隣に住む孫おじさん家の娘だった。

以前、どういうわけか武術を学びたいと言い出したが、孫家には他の武館の入門費用を払えるだけの銀錢がなかった。

ちょうど方夕の武館が隣にあり、孫紅蝶が家に帰るのに便利で、しかも費用も非常に安かった。

そこで双方の意見が一致し、孫紅蝶は有間武館に入門することになった。

そして……

「紅蝶、家の薪がまだ割り終わってないぞ!」

隣の壁から突然男の頭が覗き、それは孫おじさんだった。