雨宮由衣は鏡の中の、どう見ても可愛らしい自分の顔を眺めながら、横目で彼女を見て言った。「可愛いのは私が悪いの?」
沢田夢子は一瞬言葉に詰まり、「そういう意味じゃないわ。ただ気をつけなさいって言ってるの。ここまで我慢してきたのに、最後の最後で台無しにしないで。あの悪魔がやっと興味を失って、錦園から出してくれたんだから。もしあなたの可愛い顔を見て、また悪い考えを持ったらどうするの?」
ふふ、悪魔か……
雨宮由衣は沢田夢子の言葉を聞きながら、顎に手を当てて呟いた。「庄司輝弥はあんなに醜い私でも気にしなかったわ。もしかしたら、本当の愛だったのかもね?」
沢田夢子は即座に口を開いた。「そんなはずないわ!あの人は人殺しを平気でする悪魔よ!特に女性を苦しめるのが好きな変態じゃない!あなたはただ運が悪くて選ばれただけ!この二年間、あの人があなたにしたことを忘れたの?」