試験が終わると、先生たちは夜通し採点を始めた。
模擬試験なので、採点の手順も基本的に大学入試と同じように、採点時には生徒の名前は封印され、先生は自分のクラスの答案を採点せず、採点が終わって成績と順位を集計する時になってようやく封印が解かれる。
今夜は間違いなく眠れない夜になり、みんな緊張しながら答え合わせをし、点数を予想していた。
一方、雨宮由衣は答案を提出するとすぐに寮に戻って寝てしまった。
翌朝。
二宮晴香は上機嫌で教室に入ってきた。
朝、生徒の成績を見る暇もなく生活指導部に行ってきたところだった。雨宮由衣の退学通知書がついに下りたのだ。
「みなさん、静かにしてください!試験の成績と順位が出ました!でも、成績発表の前に、まず一つ処理しなければならないことがあります!」
この言葉を聞いて、すぐにみんなが興奮した目で教室の一番後ろを見た。
案の定、二宮晴香は通知書を取り出し、教壇に叩きつけた。「このことは多くの人が既に知っていると思いますが、私たちのクラスの雨宮由衣さんは、度重なる校則違反、不品行、改心の意思なし、清風学園のイメージを著しく損なったため、学校の決定により退学処分となりました!」
教壇の下からすぐに歓声が上がった。特に女子たちから。
「あはは、言ったでしょ!成績が出る前にあのブスは学校から追い出されるって!」
「やっとあの恐ろしい顔を見なくて済むわ!」
二宮晴香は横目で雨宮由衣を見て、いらだたしげに言った。「発効日は今日からです。今すぐ荷物をまとめて出て行きなさい!」
みんなの嘲笑の目の中、雨宮由衣は平然と動かず、少しも出て行く気配を見せず、ただ軽く口角を上げ、物憂げな表情で教壇の上の人を見ていた。
その嘲るような目つきと、挑発的なほど落ち着いた態度に、二宮晴香は腹が立った。「雨宮由衣!まだ何か問題があるの?学校の印鑑付きの書面通知が欲しいって言ったでしょう?通知書はもう渡しました!すべて規則通りにやっています!また学校が私の一存で決めたなんて言わせませんよ!」
雨宮由衣は冷たい目を少し上げ、ゆっくりと立ち上がって言った。「はい、先生が校則と言うなら、私も校則で話しましょう。校則には確か、重大な改心の表れがある場合、処罰を適宜免除し、生徒に更生の機会を与えることができると書いてあったはずです。」