第134章 すぐに分かるわ

一瞬にして錦秀バスケ部の男子たち全員が興奮して叫び出した。

「おおおおー!」

「おいおい!マジかよ!風間、お前やるじゃん!今日の様子がおかしかったのは失恋じゃなくて、恋愛してたってわけか。彼女のことばっかり考えてたんだな!」

「なるほど、こいつがさっきから観客席を見てた理由がわかったぞ!」

「お嬢さん、こいつの顔に騙されないでくださいよ!」

……

「うっせぇ、全員黙れ!」風間は不機嫌そうに皆を睨みつけた。

「じゃあ、私行くね。友達が待ってるから」江川麗子が言った。

風間は名残惜しそうな表情を浮かべ、少し不安そうに尋ねた。「じゃあ...また?」

「うん」江川麗子が頷いた。

その「うん」を聞いて、地球を一周して跳ね回っていた風間の心臓は、やっと体に戻ってきた。

振られなかった!今夜のデートはまだ有効だ!