第132章 俺の嫁を奪いやがった

その時、コートでは。

錦秀の隊長は風間の肩に手を置き、真剣な面持ちで心理カウンセリングをしていた。「風間、今日は一体どうしたんだ?まさか失恋でもしたのか?」

「失恋なんかしてねえよ!お前こそ家族全員失恋しろ!」風間は即座に爆発した。

隊長は呆れた顔で、「失恋してないのに、今日はずっと上の空だし、失恋してないのに捨てられた男みたいな顔してどうするんだよ?」

向こう側で蘇我隼樹が美女たちに囲まれているのを見て、隊長は羨ましそうな目で、「くそ!人の差ってやつだな!蘇我のやつ、なんてツイてるんだ!沢田夢子に、今度は江川麗子か。どっちも美人じゃないか。風間、見ろよあいつを。お前のその顔がもったいないぞ!」

風間はイケメンなのに、恋愛経験はほぼゼロ。恋愛はおろか、好きな女の子すらいない。