第136章 お兄さんからの贈り物

しかし、これはほんの始まりに過ぎず、後半も錦秀の一方的な圧倒的な展開が続き、特に風間川治の独壇場となった。

女子たちの「風間くん!」という悲鳴は天井を突き破りそうなほどだった。

試合終了まで残り1分となった。

両チームのスコアは恐ろしい0対24。

清風は1点も取れず、一方の錦秀は清風を7点引き離していた。

1分で7点差を逆転するのは不可能で、清風の敗北は決定的だった。

コート上では、みんなが錦秀の勝利を祝っていた。

案の定、最後の瞬間にボールは風間川治の手に渡った。

清風のメンバーはすっかり打ちのめされ、もう抵抗する気力も失っていた。

「止めろ!」蘇我隼樹が怒鳴った。

負けは負けでも、0点で負けるわけにはいかない。蘇我隼樹のプライドが許さなかった。

仕方なく、全員が気を取り直して風間川治を止めようとした。