第119章 兵を集める

「何を見てるの？」雨宮由衣は瞬きをした。

江川麗子は軽く咳をして、顔を背けた。「ただ、あなたの変化が大きいなって……」

雨宮由衣は微笑んだ。「変化？本当の私を知ってたの？」

江川麗子は考え込んだ。確かにこのルームメイトとは深い付き合いはなく、むしろずっと誤解していた。本当の彼女がどんな人なのか、実際には知らなかった。

「前のことは申し訳なかった……誤解してて……」江川麗子は少し気まずそうに言った。「私があなたにあんなことしたのに、なぜ助けてくれるの？」

「既に言ったでしょう、これは協力関係よ。私もあなたの助けが必要になる時があるわ」

雨宮由衣の率直な態度に、江川麗子は好感を持ち始め、すぐに言った。「私に何か手伝えることがあれば、できる限り協力するわ」

「今のところはないけど、将来的には……一つあるわね……」雨宮由衣は江川麗子を見つめた。その眼差しは、まるで獲物を見つめる狐のようだった。

江川麗子は由衣の視線に少し居心地悪そうにして、「将来的に？何？」

雨宮由衣は目を輝かせながら彼女を見つめた。「もし将来、芸能界に入るなら、私をマネージャーに選んでほしいの」

この人生で雨宮望美を倒すなら、自分が芸能界に入るのは無理だろう。何しろ庄司輝弥というヤキモチ焼きがいるのだから。

裏方の仕事の中で、マネージャーが最も彼女に適していた。

俳優と比べて、マネージャーは人脈を広げ、将来自分の会社を設立するのにも都合が良かった。

今の彼女にとって最も重要なのは、帝都メディア大学の広報専攻に入学して専門知識を深めることだった。今はまだ大々的に人材を集められないが、将来有望なタレントを何人か確保できれば上出来だ。

そして江川麗子は、まさにうってつけの逸材だった。

雨宮由衣の言葉を聞いて、江川麗子は少し驚いた。「両親の影響で、確かに将来は芸能界に入りたいと思ってるけど、私の容姿なら、裏方の仕事の方が向いてるんじゃない？それより、あなたこそ、素顔があんなに……綺麗なのに、どうして直接デビューしないの？なぜマネージャーになりたいの？」

雨宮由衣は江川麗子をじっくりと観察して、舌打ちをした。「ねえ、あなた自分を過小評価しすぎよ！信じて、あなたの容姿は沢田夢子を百倍は上回るわ！ただ、自分の魅力を引き出せていないだけ。でも焦らないで、私が改造してあげるから！」