第272章 このような手段

三上真之介の感情が制御不能になったため、記者会見は途中で終了を余儀なくされた。

帝都ホテルの入り口はメディアに囲まれ、三上夫妻は身動きが取れない状態だった。

「三上様、あなたの小児性愛と実の娘への性的虐待について、何かお話しいただけますか?」

「三上夫人、このことをご存知でしたか?」

「お嬢様以外にも、他の子供たちを虐待したことはありますか?」

……

周囲は狂ったようなメディアと眩しいフラッシュに囲まれ、鋭い質問が潮のように押し寄せる中、三上真之介は群衆に押され、頭がクラクラし、混乱の中でカメラに何度も当たってしまった。

里村桜は知らない、何も知らないの一点張りだった。

次第に荒唐無稽になっていく質問を聞いて、三上真之介は肺が破裂しそうなほど怒り、「でたらめだ!誹謗中傷だ!全て誹謗中傷だ!あの記者が私を中傷しているんだ!私は小児性愛者なんかじゃない!まして娘にそんなことするわけがない!お前ら記者はバカか?そんな話を信じるなんて!」

「では、ネット上であなたが投稿した発言についてはどう説明されますか?5、6歳の子供に対して卑猥な言葉を投げかけ、他のユーザーの娘を犯すと脅したのではないですか?」

「私は...あれは一時の言い過ぎで...実際には何もしていない...」

「では、近所の方々の証言についてはどう説明されますか?」

「あいつは私と確執があって、私を陥れようとしているんだ!陥れようとしているんだ!もう百回も説明したじゃないか!あとどれだけ言えばいいんだ!」

「一人の近所の方との確執は分かりますが、全ての近所の方とも確執があるのですか?証拠が明白なのに、まだ否認するつもりですか?」

「くそっ!」

「もう言い訳できないのですか?あなたは橋本羽が慈善活動を利用してお嬢様を猥褻したと言い続けていましたが、実際はあなたが娘を売り渡したのではないですか!」

「てめえの親父でも売りやがれ!」

「では、お金のために橋本羽を故意に中傷したのですか?」

……

メディアが三上真之介に猛烈な質問を浴びせている最中、何かを見つけたのか、突然別の方向へと群がっていった。

高遠翼がホテルから出てきたのだ。

「高遠記者、あなたは最初から三上真之介の人物性を疑っていたのですか?」

「私は得られた情報に基づいて、合理的な推測をしただけです。」