「このクソ野郎!ざまあみろ!お前が受けた苦しみに比べたら、まだまだ全然足りないぞ!ネットリンチの味を存分に味わわせてやれ!」
桧山春樹は罵った後、心配になってきた。「雨宮白は7日以内に潔白を証明すると言ったけど、今の状況を見ると、世論は確かに好転し始めて、お前を擁護する人も増えてきているけど、三上真之介のクソ野郎がしつこく食い下がってきたらどうする?
世論のことは心配しなくていいし、裁判も勝てる可能性は高いけど、やっぱり気になるよな!
芸能界なんてところは、根こそぎにしないと、春風が吹けばまた生えてくる。徹底的に解決しないと、いつでもまた掘り返されて話題にされかねない……」
……
記者会見が終わった後、予想通り世論は完全に逆転した。
橋本羽への非難や罵倒は、すべて三上夫妻へと向けられた。
三上家は連日記者に囲まれ、職場も例外ではなく、どこへ行っても執拗なメディアと怒れる民衆に遭遇した。
数日も経たないうちに三上真之介は会社をクビになり、親戚や友人たちは疫病を避けるように彼を避けた。
メディアは彼に接触できないため、周囲の人々から情報を掘り出そうとした。三上真之介は日頃から評判が良くなかったため、今や皆が手のひらを返したように、インタビューを受けた人々はほぼ全員が彼に不利な内容を暴露した。
里村桜も同様に悲惨な状況で、人々の目には、子供の母親として夫の所業を知らないはずがないのに、悪事に加担した共犯者として映っていた。
三上家。
ガチャガチャという音が響き、部屋の中は物が散乱し放題で、小さな女の子は寝室に縮こまって、一言も発しなかった。
里村桜は片手でスーツケースを引き、もう片手で娘の手を引いて、振り返ることなく外へ向かおうとした。
途中で三上真之介に掴まれ、怒鳴られた。「どこへ行くんだ?」
里村桜は声を荒げた。「どこへって?決まってるでしょ!離婚よ!娘を連れてここを出て行くの!もう一日だってここにはいられない!」
三上真之介は深いクマの目を凝らし、顔色は土気色だった。「何を騒いでるんだ、今外は記者だらけだぞ。あと数日我慢すれば金が入る、そうしたら高遠翼に行けるんだ!」
里村桜は彼の手を振り払った。「お金お金お金、あなたはお金のことしか考えてない、今や私たち家族は死に追い込まれそうよ!お金があったって使える命があるの?