新しいネタが掘り出せそうだと気づいた現場のメディアは、一斉に興奮し始めた。
その一方で、アパートの中。
事態を注視していた桧山春樹は、状況の好転を待つどころか、さらに悪化する事態に直面し、もう気が狂いそうだった。
「何だこのクソサブアカウントは!このメディア連中は頭がおかしくなったのか?」
一体何が起きているんだ?
週刊誌マーズの記者は雨宮白の手配した人間じゃなかったのか?
橋本羽はベッドの端に寄りかかり、画面を見つめながら、相変わらず無表情で、予想通りの虚ろな表情を浮かべていた。
その時、配信サイトのコメント欄も狂ったように流れていた——
「やべぇ!これはヤバイぞ!橋本羽のツイッターのサブアカウントが暴露された!」
「これだけじゃないはずだ!」
「やっぱり気持ち悪い、動画の女の子は最大でも5、6歳くらいだろ、あいつの死んだ妹くらいの年齢じゃないか!」