「お前な……一日中レンガ運んで、社長からたった200円?」根岸健吾は吐血しそうな衝動を抑えながら言った。「次は多めに運べよ、200万円分だ」
「はい、隊長」外国人の仲間は何度も頷いた。
「隊長、今日は稼げましたか?」道士は好奇心を持って尋ねた。
「ふん……稼げたかって?」根岸健吾は口角を上げ、得意げな表情で懐から千円札を取り出した。「よく見ておけよ」
根岸健吾の手にある千円札を見て、四人は一列に並び、声を揃えて叫んだ。「神々隊長、颯爽と格好いい、カッコいい!最強!」
「隊長さま〜隊長にチューしちゃいたい〜」美男子は根岸健吾に抱きついた。
そして一発で払いのけられた……
雨宮由衣は黙って根岸健吾の手にある2000円を見つめていた……
もしかして、あれは自分がプレゼントを買うときにあげた2000円じゃないだろうか?