第468話 これは絶対に誤解だ

宮本旭はその言葉を聞いて、顔が強張り、自分がさっき雨宮白の手から林楽天という役を奪ったことを思い出した。

まだ飴ちゃんを見つけられていないのに、未来の義兄を怒らせてしまったことを考えると、宮本旭の額から冷や汗が流れ落ちた。

少し考えた後、宮本旭は躊躇なく口を開いた。「ビックリドラゴン2?誰が言ったの!私がビックリドラゴン2に出演するって?知らないよ!そんなことは全くない!」

「そう?本当に?」雨宮由衣は微笑んで、指を上げ、先ほど助手から渡されたファックスを取り出した。

宮本旭はその配役表をちらりと見て、即座に歯ぎしりし、周藤史良を引きずり出して殴りたい衝動に駆られた。

彼が耳元でずっとうるさく言い続けなければ、自分が雨宮白の所属タレントの役を奪おうなんて死に物狂いになることもなく、飴ちゃんの兄を怒らせることもなかったのに!