第469章 私を貶めようとしているのか?

雨宮白のやつ、窮鼠猫を噛むってところかな?

まあ、無理もない。等々力辰がこの役を手に入れられなければ、終わりも同然だからな。

前から言っていたんだ。俺が輝星にいる限り、等々力辰は自分から這い上がってくるって!

周藤史良はそう考えると、さらに気分が良くなり、ゆっくりと歩み寄った。「雨宮白、何しに来たんだ?林楽天の役はもう宮本旭に決まったんだぞ。ここまで来て騒ぎを起こすなんて、随分と見苦しいじゃないか!」

周藤史良の無礼な物言いを聞いて、傍らの宮本旭の表情が一気に冷たくなった。

雨宮由衣は足を組んで、片手で額を支えながら、意味ありげな笑みを浮かべて周藤史良を一瞥した。「へぇ?林楽天役は宮本旭に決まったって?私は知らなかったけど?」

この時、得意げな周藤史良は宮本旭の様子の変化に全く気付いていなかった。雨宮白がこの現実を受け入れたくない様子を見て、すぐさま冷笑を浮かべた。「うちの宮本旭は『ビックリドラゴン2』の撮影準備で忙しいんだ。お前の無理難題に付き合っている暇なんてないんだよ!」