「由衣様、それは当然のことです。そして、すべての武道の中で最も強力なものは、殺人術と呼ばれています!」十一は真面目な表情で言った。
「殺人術?」雨宮由衣は十一を見つめ、興味を示した。
「その通りです。」十一は言った。「殺人術は、その名の通り、人を殺すために作られた技です。極めれば、一つ一つの動きで人の命を奪うことができ、その技は果断で残忍で、普通の人には到底太刀打ちできません。」
雨宮由衣は頬杖をつきながら考え込み、しばらくして言った。「では、もし...殺人術が銃と対峙したら?」
十一は言葉に詰まった。「...」これではまともに学べない...
「殺人術は銃弾を止められるの?」雨宮由衣は真剣に尋ねた。
十一は汗を流しながら、「たぶん...無理でしょう...」
「殺人術がどんなに凄くても、銃器には勝てないでしょう...」雨宮由衣はさらに問いかけた。
十一は再び返答に窮して、「たぶん...無理でしょう...」
「じゃあ、私に銃を一丁くれれば良いじゃない。」雨宮由衣は奇妙な表情を浮かべた。
「あー...由衣様、そういう問題ではありません。銃がどんなに強力でも、それは外部の力です。武道は自分自身の力なのです...ほら、銃は暴発したり、紛失したり、弾も尽きますが、武道は一度習得すれば、一生使えるものです。由衣様、この理屈がお分かりになりますか?」
「そんなことないわ。私は几帳面だから、紛失することはないし、定期的にメンテナンスするから暴発もしない。弾が尽きるのは確かだけど、たくさん持っていれば尽きることはないでしょう?」雨宮由衣は真剣に答えた。
その時、十一は雨宮由衣を見つめ、目を見開いて口角を微かに震わせ、何か言いたそうにしていたが、結局何も反論できなかった...
「えーと...」十一は二度咳払いをして、話題を変えた。「由衣様、時間も遅くなってきましたので、訓練室で武道の練習を始めましょうか...」
結局、十一は話題を変えるしかなかった。このまま話を続ければ、気が狂いそうだった。
この時、雨宮由衣と十一は並んで暗殺衛士の訓練室へと向かっていた。
途中、すでに起床して活動している多くの暗殺衛士たちが、次々と十一に挨拶をした。
「十一隊長、おはようございます。」
「隊長、おはようございます。」