第547章 私はあなたと一緒になりたい

大スクリーンには、新人賞のノミネート作品が次々と映し出されていた。

里村毅『満月』……

山田伸一『百一夜物語』……

三上秋吉『春の宴』……

宮本旭『恋は来ない』……

……

司会者は上手く言い繕っていた。実力派だの、激しい競争だのと言っているが、実際のところ、今回は各大手映像会社がイケメン俳優を推していたため、新人の演技力は全体的に低く、まさに背の低い者の中から将軍を選ぶようなものだった。

宮本旭までもがノミネートされたことを考えれば、今回の新人賞がいかに酷いものかが分かるだろう。

この三上秋吉は以前、周藤史良の下で働いていた芸能人で、彼をスポンサーする投資家の関係を利用して、高額で有名監督に依頼し、純粋に受賞を狙った芸術映画を撮ったのだ。

「新人賞の受賞者は——『春の宴』の主演、三上秋吉さんです!おめでとうございます!」

ついに、司会者が受賞者を発表した。

会場の人々は形式的に拍手を送った。

傍らの新津香織は花を咲かせるように笑いながら、「あら、占い師のお兄さん、一つ当たったわね!」

雨宮由衣は軽く咳払いをして、「まあ、これは予想しやすかったんだけど……」

前列の黒田悦男と雨宮望美たちは、ユニバーサルの人間がこの賞を受賞したことに、大きな反応は示さなかった。所詮は新人賞に過ぎず、彼らの目には入らないのだ。

菊池美桜は後ろの席の人にも聞こえるような声で嘲笑って、「新人賞なんて大したことないでしょ?誰だって知ってるわ、今回の新人賞がひどいって。宮本旭までノミネートされたのよ!」

「宮本旭」の名前が再び出てきたのを聞いて、雨宮由衣は思わずため息をついた。

ほとんどの人が「宮本旭までノミネートされた」という言葉を使って今回の新人賞を貶している。彼の評判がどれほど悪いかが想像できる。

だからこそ、今回は特別に宮本旭を会場に来させなかったのだ。来ていたらまた騒動になっただろう。

来なくても非難されるのは変わらないが、影響は少しでも小さい方がいい。

今や彼女の手に渡ったこの厄介者のイメージ回復は長い道のりになるだろう。一歩一歩進むしかない……

橋本羽も雨宮由衣の気持ちを理解していて、彼女の肩を叩いて慰めた。「お気の毒に……」

橋本羽は少し間を置いて、続けて言った。「でも、本当に意外だったよ。まさか君が宮本旭を引き受けるなんて!」