077 宗師の怒目_2

死兆の郷の北方は灰色ドワーフの地で、西方は大濕地だったのが幸いだった。

強盗たちは一斉に東南方向へと逃げ出した。

最も遠くまで逃げた者は東海岸まで辿り着きそうだったが、残りの者たちはホール鄉野の村々をうろついていた。

三日近く眠らず休まずに追跡を続けた。

ロジャーはついに39人の強盗全員を倒し終えた!

任務欄のカウントダウンも、もう終わりに近づいていた。

夜になった。

彼は疲れ果てて東海岸の廃れた木の家に座っていた。

ガーゴイルが見張りを務めていた。

データ画面を開く。

ロジャーは目を赤くしながら。

任務完了の確認を選択した!

……

「超凡進階任務(天命級)を完了しました」

「超凡進階の機会を1回獲得しました」

「進階職業を選択してください:」

「1.剣仙」

「2.無蹤客」

「3.万獣の王」

「4.氣功師」

……

四つの選択肢には、それぞれ説明が付いていた。

心の中ですでに答えは決まっていたが、ロジャーはつい、これらの資料をもう一度読み返してしまった。

実は。

彼が最も進階したかった職業は「剣仙」か「無蹤客」だった!

……

剣仙は非常に特徴的な進階職業だった。

極限の殺戮を象徴している!

「咫尺の間に、一人で敵国に立ち向かう」とはまさにこのことだ。

剣仙の進階報酬は、一振りの剣を自分の「命の剣」として指定できることだ。

つまり、生命を共にする剣である。

命の剣は気穴の中に隠すことができるだけでなく、気穴の間を自由に移動することもできる。

最初は。

剣仙の命の剣は気の支えがあってこそ、小範囲での離れ技が可能になる。

完成の域に達すると。

千里の外から首級を取るほどの技は使えないものの。

目視できる範囲内なら攻撃が可能だ。

しかも破壊力は常軌を逸している。

能力値に関しては。

剣仙に進階すると、力が1点、知覺が1点上昇する。

レベル1の剣仙は二つの初期特技と1つのスキルを持っている。

特技は「剣心通明」と「青龍剣訣」。

スキルは「御剣術」だ。

とにかくかっこいい!

……

「無蹤客」も同様に強力だ。

無蹤客に進階すると。

隱密俠の気の性質が変化する。

透明化はほぼ本能となる。

レベル1の無蹤客の初期特技は「土遁の術」と「斬首術」。

スキルは「捨身の一撃」だ。

うん、このスキルはロジャーの意に沿わない。

しかし透明化と土遁の術は。

とても気に入った!

だが残念ながら。

ロジャーは最終的に四番目の選択肢を選んだ。

「氣功師」を!

……

この選択は何度も検討を重ねた末のものだった。

剣仙にせよ無蹤客にせよ、隱密俠の「気は単なる道具」という点を極限まで活用している。

剣仙が命の剣を養うのも気によってだ。

無蹤客の透明化や遁術も気に頼っている。

しかし、それらは気自体をあまり重視していない。

必要最低限で十分という感じだ。

それに比べて。

武術家の進階職業である氣功師は、気をより重視している。

ロジャーの計画では。

気は絶対に無視できない要素だ。

そのため。

氣功師に+10点。

……

さらに言えば。

現段階では、剣仙と無蹤客には致命的な欠点がある。

剣仙には命の剣が必要だ。

ロジャーは青銅の剣がそのような重責を担えるとは思っていない。

最低でも「超凡」級の武器でなければ、彼の命の剣となる資格はない。

これは長期間にわたって。

彼が剣を持たない剣仙になることを意味する。

それでは進階した意味がないではないか?

一方、無蹤客の欠点はスキルと特技が劣っていることだ。

捨身の一撃なんて、なんというゴミだ?

暗影斗篷のおかげで、現在は透明化の必要性もそれほど高くない。

しかし氣功師は違う。

与えられる特技とスキルはバランスが取れており、非常に実用的だ!

ここで。

氣功師にさらに+10点。

……

最後に。

ロジャーはこの三つの進階職業のスタイルをまとめた。

剣仙は殺戮と攻撃に特化しているが、自身は脆く、序盤は極端な戦法になりがちだ。

無蹤客は暗殺と潛伏が得意。

一撃必殺を逃せば千里を走るというのは、ロジャーの性格に合っている。

しかし現段階では暗殺と逃走の手段に不足はない。

そして氣功師。

氣功師が主とするのは養生、防禦力、そして制御だ!

初期特技の一つである「生生不息」。

生命力上限、生命回復、基礎防御値が2倍になる!

これはロジャーに2倍の安全感を与えてくれる。

この一点だけでも。

氣功師に+100点!

……

「どうせ二回目の進階のチャンスがある。」

「その時に剣仙と無蹤客の二択で悩めばいい!」

ロジャーは楽しげに決断を下した。

「万獣の王」については。

うん。

召喚師はもうこのバージョンには合わない!

……

「氣功師への進階に成功しました」

「超凡の軀を獲得しました」

「超凡の軀:あなたの体は強化され、すべての急所への攻撃は通常攻撃として扱われます」

「體力が1点、知覺が1点増加しました」

……

「天命級進階任務の報酬として、フリーステータスポイントを2点獲得しました」

「天命級進階任務の報酬として、敏捷の欠片を計算中……」

「敏捷の欠片*316個を検出、交換しますか(余分な敏捷の欠片は自動的に無効になります)」

「敏捷性が3点増加しました」

……

基本能力の計算が完了した。

一目見ただけで、爆発的な飛躍だとわかる。

同時に。

氣功師に対応する報酬も更新され始めた。

……

……

「気の量が少し増加しました」

「氣功師の進階報酬として:気穴を1つ追加で開きました」

「氣功師の初期特技を獲得:生生不息」

……

「生生不息(6環特技/自己適応調整):基礎生命値が2倍に、基礎防御値が2倍に、基礎生命回復速度が2倍になります」

……

「氣功師の初期特技を獲得:宗師の怒目」

……

「宗師の怒目(6環特技/自己適応調整):あなたの眼差しは極めて強い威嚇能力を持ちます。宗師の怒目を使用すると、対象は意志判定を行い、失敗すると'恐怖'または'畏怖'状態に陥り、重症の場合は逃走します」

……

大量のデータにロジャーは目が回りそうになった。

しかし「宗師の怒目」の性能は。

彼を歓喜させた。

これは非常に使い勝手の良い制御能力だ。

目を見開くだけで、相手をその場で立ちすくませる可能性がある。

数秒から数分間も!

「アボさんと戦った時にこの技があれば良かったのに。」

ロジャーは思わず両目をこすった。

また一つ強力な切り札を手に入れたと思うと。

彼の心の中の安全感がまた一段階増した。

……

(注1.ホットフィックス、1ポイント下方修正、当時徹夜で書いていて頭が少し混乱していました。これは下書きを持っていないことの問題で、今後もこのようなホットフィックスが頻繁に発生することが予想されます。他人が設定を食うように、私はデータを食います。慣れてください)

(注2.意志判定とは「ロジャー:ガオー、私に怯えたな!」「あなた(強情):怯えてないよ」「ロジャー(怒目):怯えてる!信じられないならサイコロを振ってみろ、XXX以下なら怯えてるってことだ」「あなた(諦め):サイコロを振る、結果は1、ああ、やっぱり怯えてた(凍り付く)」というようなものです。

ただし、本作の設定は異なり、サイコロは振りません。作者の気分次第です)