127 並の品.jpg(約5K 購読と月票をお願いします)_2

ロジャーは慎重に口と鼻を覆い、毒気がないことを確認してから安堵した。

高感知は捜索においても天与の利点があった。

しばらくして。

彼は残りの半分のUFOスターシップを隅々まで探し尽くした!

残念なことに。

このスターシップは深刻な損傷を受けていた。

操作パネルと動力システムは完全に使い物にならなかった。

これによってロジャーの心の中にあった非現実的な考えは完全に消え去った——

例えばこのスターシップを修理してミストラから脱出するなどという考えだ。

スターシップ内の物品の大半は失われており、残っているものもほとんど壊れていた。

そのためロジャーが見つけた使えるものは少なかった。

その中で最も価値が高いのは、ほぼ完全な状態の医療カプセルだった!

……

「中級醫療ポッド(超凡アイテム/戦略補給)」

「ランク:SS+」

「消費:粗精錬級原初の石」

「治療モード:ほとんどの病気や怪我を治療し、より速いライフポイントの回復を提供」

「救命モード:死亡指數7級以下のユニットを蘇生可能」

「備考:駆動に使用する原初の石の品質が高いほど、治療効果が向上;

治療モードでは、起動毎に原初の石1個を消費(水/土)(他の屬性は倍額);

救命モードでは、死亡指數に応じて原初の石の消費量が変動」

……

死亡指數7級とは、頭部が残っていれば蘇生できるということだ。

この医療カプセルの使用寿命は長くない。

しかし、それでも非常に貴重な宝物だった!

さらに素晴らしいことに。

この医療カプセルには縮小技術が備わっており、布団サイズまで折りたたんでコーンズの胃袋に収納できる。

ロジャーがこれを見逃すはずがない。

……

次に銃器、弾丸、そして精密工具一式があった。

ロジャーは大まかに確認した。

これらの銃器と弾丸の性能は沈默の正義や神曲には及ばなかった。

しかし、役立つ時が来るかもしれない。

そして精密工具一式は彼の大のお気に入りだった。

ミストラではこのような物は珍しい。

将来きっと役に立つだろう。

……

最後に航行日誌と壊れた小型位置探知機があった。

ロジャーはコーヴァス族の言語は理解できなかった。

しかし超常感知は比類なき洞察力を与えてくれた。

航行日誌がお札のように見えても。

彼はそこから有用な情報を読み取ることができた。

……

このスターシップは戦闘中に艦隊との連絡を失った。

最終的に時空の嵐に巻き込まれた。

幽浮では長時間の時空の嵐に耐えられるはずもない。

解体寸前のとき。

艦長は重要な物をいくつかの投下ポッドに詰め込んだ。

これらの投下ポッドはランダムな着陸地点に投下された。

艦長自身もそのうちの一つのポッドで脱出した。

ロジャーが見つけた位置探知機は、それらの投下ポッドを追跡するためのものだったはずだ。

航行日誌の最後に。

艦長はこう記していた——

……

「時空の嵐の中で何かに狙われている」

「来てはいけない惑星の近くに来てしまったようだ」

「あの巨大な存在が私に微笑みかけている」

「スターエルフよ、おそらく私は逃れられない運命にある」

……

日誌はここで突然終わっていた。

ロジャーは思考を巡らせ、すぐに状況を整理した。

もし彼の推測が正しければ。

光稜砲が収められていた投下ポッドは、この艦長が投下したものだ!

ただし時空の嵐の中で時間が乱れ。

光稜砲の投下ポッドは数百年前にミストラに到着していた。

一方スターシップ本体は。

今日になってようやく到着したのだ。

「他の投下ポッドがどこにあるのか気になるな。」

ロジャーは艦長の日誌に記された貴重品に大きな興味を持った。

彼は手の中の位置探知機を弄んでいた。

この装置の構造はシンプルで、電子ペーパーのような画面があるだけだった。

右上には方位針がある。

画面上には。

時々黒点が一瞬現れては消えていた。

ロジャーはしばらく振ってみた。

すると近くに本当に黒点が継続的に点滅しているのを発見した!

それは追風の小径の南方だった。

具体的な距離は分からなかった。

……

最後に、ロジャーは航行日誌と位置探知機を収納した。

彼は急いで艦内の出口に向かい、外を覗いた。

背筋が凍るような光景が広がっていた。

月明かりの下の崖には。

びっしりとスローンカエル人が並んでいた!

ざっと見ただけでも。

その数は1000体を超えていた!

これは斜面にいる者を除いての数だ。

これらのカエル人は防御シールドの外で待機し、殺気を放っていた。

ロジャーは思わず息を呑んだ。

彼は暗影斗篷を纏い、細心の注意を払って外に滑り出た。

「どこからこんなに多くのカエル人が?」

「この数は、このレベルの蛙人の集落では到底発展できないはずだ!」

ロジャーには理解できなかった。

彼は崖縁まで歩み寄り、下を覗き込んだ。

なるほど。

一線天の下には。

カエル人の海が広がっていた。

見渡す限り、青緑色の筋肉質の魔物の領域だった。

その数は死霊の領域にわずかに及ばない程度だった。

今。

彼らはスターシップによって破壊された集落と神殿の修復に懸命だった。

「これは異常だ。」

ロジャーは息を殺した。

一線天のあらゆる隅々を厳しい目で精査した。

ついに。

隠れた裂け目の中に、小さな流れを見つけた。

小川の両岸には黒い草が生い茂っていた。

無尽蔵のカエル人はここから湧き出ていたのだ!

……

「洞察力:あなたは次元界の入口を発見した」

……

「やはり次元界か。」

ロジャーは安堵の息を吐いた。

次元界は主物質界に付随する亞空間だ。

竜牙村の「翡翠園」がその一例だ。

今となっては。

この次元界こそがスローンカエル人の真の発祥地なのだろう。

ロジャーはさらに気付いた。