李玄は、許炎がこのような質問をするとは思いもよらなかった。
でたらめな功法を修行して成功した者だけあって、その思考回路と着目点は常人とは異なっていた。
しかし、この質問は彼を困らせることはできなかった!
すぐさま満足げな目で許炎を見つめ、弟子への満足の色を顔に浮かべた。
「弟子よ、お前がこの時にこの質問をするということは、悟性が良好で、すでに降龍掌の門径に足を踏み入れていることを示している。
「毒をもって毒を制すという言葉を聞いたことがあるか?
「この降龍掌もまた同じことだ。龍を以て龍を降す。
「龍は至高の神獣、生まれながらにして神通力を持つ。どうして簡単に降せようか?
「そしてこの降龍掌は、龍を以て龍を降し、龍の身を降すのみならず、龍の心をも降す。その身を攻め、その意志をも攻めるのだ!」
李玄は口を開くや否や、でたらめを語り始めた。
「龍の身を降し、さらに龍の心を降す。その身を攻め、その意志をも攻める?」
許炎は心の中で大いに震撼し、降龍掌は真に玄奧境測り知れないものだと感じた。
どのように身を降し心を降すのか、どのように身を攻め意志を攻めるのか理解できなかったが、それは降龍掌への衝撃を少しも減じることはなかった。
心の中で大いに振るい立った:「必ずや降龍掌を修得せねばならぬ。いつの日か真龍に出会えたなら、この掌を以て、龍を降してみせよう!」
「師匠、弟子は理解いたしました。弟子は必ずや降龍掌を修得し、降龍掌の真意を悟り出すでしょう!」
許炎は決意に満ちた目で言った。
「うむ、わしはお前を信じておる!」
李玄は大いに満足した。
「降龍掌の口訣だ。弟子よ、よく覚えておけ。これこそが降龍掌の真意の所在だ。お前がその一二分でも領悟できれば、降龍掌は入門できる。もしその真意を領悟できれば、それは武道神通となるのだ。」
この降龍掌のために、李玄は苦心して口訣を編み出したのだった。
成功できるかどうかは、許炎次第だった。
「弟子は必ずや心に刻み付けます!」
許炎は恭しく言った。
「よく聞くがよい。」