第46章 この者は陰険で悪辣、生かしておけぬ(追読希望)

寇若智は立ち上がり、頭を下げながら、媚びた笑みを浮かべて言った。「我が天母教の現代の天母様は、十八歳にして、世界一の美しさを誇り、この世に二人とない美女でございます。許様とは天が結んだ運命の相手でございます。

「許様は天公大聖として、至聖天母様の夫君となられ、天母教も当然許様のものとなります。これに違いはございません。」

許炎はその言葉を聞いて驚いた表情を見せた。「天母教に天母様がいるのか?とても美しいのか?」

寇若智はそれを見て、心中大いに喜び、密かに思った。「許炎は無敵の神威を持ち、容姿も優れている。天母様も喜ぶはずだ。そして天母様の美しさなら、許炎も心動かされるはずだ。」

「はい、現代の天母様は十八歳で、世界一の美しさを誇り、天仙のような美しさです。許様が天公大聖となられれば、天母様と夫婦となれます。

「自慢ではございませんが、私寇若智は斉国と呉国を巡りましたが、天母様ほどの美女には出会ったことがございません。」

寇若智は急いで口を開いた。

現代の天母様の美しさを絶え間なく褒め称え、この世に二人とないと言い、美色で許炎を天母教に誘おうとした。

「本当にそんな絶世の美女がいるのか?」

許炎は突然興味を示した。

「決して許様を欺くつもりはございません。天母様の美しさは、言葉では表現できないほどです。この世の男たちの中で、許様だけが相応しい方です。

「天公と天母、これこそ最高の組み合わせではございませんか?

「許様、我が教に入り、我が教の天公大聖となって、共に反乱を起こし、斉皇を引きずり降ろしましょう!」

寇若智は大事が成就しそうなのを見て、さらに誘い続けた。

「この世にそんな美女がいるとは?」

許炎は天母教の現代の天母様に対して、好奇心を抱いた。

おかしい!

突然心の中で警戒心が芽生えた。「この者は絶えず天母様の美しさを語り、必ずや美色で私を惑わそうとしている。もし私が天母教に入り、天公大聖となれば、現代の天母様の美色に溺れてしまうだろう。

「そうなれば武道修練を怠ることになるではないか?昼夜快楽に耽り、武道を忘れ、美色に溺れて抜け出せなくなるのではないか?

「そうして長い間、度を越した快楽により、気血が枯れ、容貌が衰え、体が痩せ細り、武道の道が断たれる。