黄金の指が現れ、それは収穫があることを意味していた。
案の定、
「お前の弟子が一人で万軍を薙ぎ払い、降龍掌が鍛錬と向上を得た。お前は百戦の経験を獲得した!」
百戦の経験!
李玄の脳裏に、瞬時に百戦を経た光景が浮かび上がり、直接彼に注ぎ込まれた。戦闘経験のない、実力だけの初心者から、百戦錬磨の強者へと一気に引き上げられた。
「これからは、もう戦闘経験のない初心者ではない。」
李玄は両手で拳を握りしめた。先ほどまでは、戦闘経験のない素人だったが、今や百戦錬磨の武者となっていた。
「バカ弟子やるじゃないか。一人で万軍を薙ぎ払い、しかも降龍掌も鍛錬と向上を得た。これは大戦の最中でも余裕があり、それを利用して自身を磨いていたということだ。」
許炎が戦闘中に降龍掌を鍛錬する余裕があったということは、状況が完全に彼の掌握下にあったということを意味している。
「お前の弟子は強大な武道で郡城を震撼させ、名声を轟かせた。師匠であるお前は神秘的な雰囲気を纏い、神秘の気配を獲得した。」
黄金の指が再び現れた。
玄の又玄なる、神秘的な気配が立ち現れた。
李玄の全身がより一層神秘的になり、玄の又玄なる気配が彼を包み込み、見る者をして神秘莫測、深遠なる存在と感じさせた!
李玄は興奮した。神秘の気配を身にまとえば、誰が見ても自分が隠世の高人であることを疑うことはないだろう。
「バカ弟子、さすがだな!」
この神秘の気配は、実力を増強する効果はないようだが。
しかし自分を神秘的にすることができる。時として神秘性も、一つの実力の象徴となりうるのだ。
李玄は意識を集中させ、神秘の気配を消した。彼は普通の姿に戻った。
念じると、神秘の気配が現れ、彼は瞬時に神秘的な存在となった。
「弟子を取らねば、必ず弟子を取らねば!」
李玄はじっとしていられなくなった。
許炎一人の弟子で、これほどの収穫をもたらしてくれた。もう一人弟子を取れば、収穫はさらに豊かになるのではないか?
「あの天母教の現代の天母様なら、候補になりうるな。天母教の高手に彼女に連絡させ、急いで雲山縣に来てもらおう。」
李玄は立ち上がって外に向かった。
「雲山縣に適任者がいるかどうか、見つかることを願おう。」