「いいよ、ちょうどトイレに行きたかったところだ」
鍾品亮の言葉は林逸の思惑通りだった。朝、教務主任の弱みを握ったとはいえ、何か問題が起きた時に教務主任が自分を助けてくれるかどうかは分からない。今、こいつらが人気のない場所を探しているのは、むしろ好都合だった。
林逸があっさりと承諾したのを見て、鍾品亮は何とも言えない気持ちになり、張乃炮と高小福の三人で顔を見合わせた。
今まで誰かを懲らしめようとする時、相手はいつも怯えた様子を見せ、トイレに行くと言われると大抵許しを請うのに、林逸だけは、ちょうどトイレに行きたかったと言うのだ!
「じゃあ、行くぞ!」
鍾品亮は不愉快だった。林逸と話をしても、人をいじめる快感が全くなかった。
「瑤瑤お姉さん、アローさんかっこいいでしょう!」