第0148章 8割方ダメになった

「韻韻、前に林逸が会いに来たの？ラブレターを渡したの？」

劉欣雯は突然とても重要なことを思い出した！

これは林逸が噂を広めているだけかもしれないけど、火のないところに煙は立たない。何か根拠がなければ、誰も信じないはずだ。

「違うよ、ただ焼き肉のレシピをもらっただけ！」

唐韻は慌てて説明し、ポケットから林逸がくれたレシピを取り出した。「ほら、これよ。見てみる？」

「これだけ？」

劉欣雯は疑わしげに唐韻から下書き用紙を受け取り、開いて見た。「なんでこんなものをくれたの？」

「母のせいよ。母が彼にどうやって魅了されたのか分からないけど、焼き肉のレシピがあって、改良すれば店の商売が良くなるって言われて...」

唐韻は説明した。「それで母が信じちゃって、林逸からレシピをもらってくるように言われたの...」

「そんなやり方もあるの？」

劉欣雯は目を丸くして聞いていた。これは若旦那様の口説き方とは思えない。

お金持ちの子供たちがこんなことする暇があるはずがない。

林逸のやり方は斬新で独創的だ。まさか唐韻の母親から攻めるなんて...これは彼らの年齢の学生ができることじゃないはず。

「そうなの。私も仕方なく受け取るしかなかったわ」

唐韻は仕方なさそうに言った。「私と林逸はそういう関係。彼が私を追いかけてくるけど、私が承諾するわけないでしょう。彼が遊びで言ってるだけかもしれないのに」

「韻韻、その言い方だと、ちょっと心が動いてるみたいね？」

劉欣雯は唐韻の話を聞いて、彼女の可愛い顔をじっと見つめた。まるで何かを読み取ろうとするかのように。「もし彼が遊びじゃなくて本気だったら、承諾するの？」

「雯雯、何言ってるの！」

唐韻は顔を赤らめ、自分の言葉に問題があったことに気付いた。「ただ、あの人たちは本気になることなんてないって言いたかっただけ。私が心動かすわけないでしょ？」

「まあまあ、心が動いてようがいまいが、承諾しなければいいのよ！」

劉欣雯は言った。「私たち三姉妹の中で、あなたが一番優秀よ。勉強もできるし、綺麗だし、失敗は許されないわ！私と芬ちゃんはあなたを頼りにしてるんだから！」

「うん...」

唐韻はうなずいて承諾したが、心の中では、自分と林逸のことがどうやって広まったのか考えていた。

本当に林逸という悪人が言いふらしたのだろうか？