第0178章 冤罪で死んだ【依然として5更新で月票を求む!】
「……」宋凌珊は口をとがらせた。強盗犯の心理を分析して人を捕まえただけで、すごいと思わないでほしい。こんな邪道は、表舞台に立てるものではない。時々使えば成功するかもしれないが、結局は大道ではない。
もちろん、宋凌珊は林逸が実際にはでたらめを言っていることを知らなかった。林逸がこんな愚かな方法で強盗犯を探すはずがない。もし彼にこれだけの能力しかなければ、楊懷軍も彼を推薦しなかっただろうし、彼もこの騒ぎに加わらなかっただろう!
しかし宋凌珊は当事者として迷っており、ただ林逸の色狼のような目つきに腹を立てていたので、彼という人間も相当に無恥だと思い込んでいた。
「安心して、大したことがなければあなたを煩わせないわ、林坊ちゃま!」宋凌珊は口をとがらせた。ただのボディーガードが、本当の若旦那様でもないのに、そんな大きな態度をとって、自分が本当に能力があると思っているのか?
「ふん、それならいい」林逸は大胆に頷き、喜んで受け入れた。「李呲花という人物を知っているか?」
「李呲花?」宋凌珊の目が鋭くなり、何かを思い出したようだった。「あなたの言いたいことは、この数人の強盗犯の背後にいる人物が李呲花だということ?」
「疑っているのではなく、そうなんだ」と林逸は言った。
「そうなの?どうしてわかるの?」宋凌珊は少し驚いた様子だった。「楚社長から?」
「いや、李呲花本人からだ」林逸はこれらのことを宋凌珊に隠さなかった。もし彼女が李呲花の調査に着手して、この男を直接刑務所に送ることができれば、自分は手間が省ける。
「李呲花本人?彼があなたに言ったの?」宋凌珊は奇妙な目で林逸を見た。この話は少し信じがたい。「証拠はあるの?」
「昨日、彼は私を自分の陣営に引き込もうとした」と林逸は言った。「彼はただの利益集団の代弁者だ。私が知っているのはそれだけだ。しかし私は断った。証拠については、もちろん持っていない。口だけだ。彼は傲慢で、この件が彼に及ぶことを少しも恐れていない」
「やはり彼か……」宋凌珊はハンドルを握る手に力を入れた。「以前から彼を調査していたけど、障害が大きかった。彼の背後にいる人物は、とても力を持っている。私どころか、楊隊長でさえ太刀打ちできない……」