第0177章 功績はあなたのもの

第0177章 功績はあなたのもの

部下たちの称賛の声の中で、宋凌珊は少し顔を赤らめ、何事もなかったかのように地面に横たわっている林逸を見て、複雑な気持ちになった。

適当に数言葉を言って、彼らに容疑者を警察署に連れ戻すよう指示し、自分もすぐに戻ると言って、宋凌珊は電話を切った。

今回の功績は間違いなく大きいだろう。宋凌珊は署長が自分に向ける笑顔を想像することができたが、今の彼女は少しも嬉しくなかった。

理由は他でもない、林逸が本当に盗賊を見つけたことで、宋凌珊はどうすればいいのか分からなくなっていた。

「ねえ?」宋凌珊は電話を切り、しばらく待っても林逸が話さないので、体を向け、身をかがめて林逸を見た。「盗賊が見つかったけど、どうやってやったの?」

「ずっと僕についてきてたじゃないか」林逸は目を半開きにして、身をかがめた宋凌珊を見た。本当に豊満だな…

「……」宋凌珊は心の中で思った、確かにずっとついていたけど、あなたがあちこち歩き回って、どうやってあの盗賊たちを見つけたのか全く分からなかった。

それに、なぜ盗賊が必ず崖の下にいると断定できたの?

「観察だよ」林逸は当然、玉の護符のことは言わなかった。「細心の観察と大胆な推理さ。僕が前に手がかりなく山を一周したように見えたけど、実は本当に手がかりがなかったわけじゃない!」

「そう?」宋凌珊は今、林逸の言葉を信じていた。彼が一見無計画に歩き回っていたように見えたが、実際はそうではなかった。なぜなら、結局林逸は盗賊を見つけたのだから。

「僕はただ盗賊がやりそうなことをやってみただけだ!」林逸は言った。「最初、盗賊が山に入った時、きっと僕がさっきしたように、あちこち歩き回ったはずだ。彼らは捜査や対捜査を学んだことがないから、山の中で隠れ場所を細かく探すことはできない。彼らはあなたたちのようなプロじゃないからね!

だから、僕は盗賊の視点で考えた。もし僕が彼らだったら、どうするか?だから山の上をまずあちこち歩き回って、隠れ場所が見つからなかったら、最後に、人が最も見落としやすく、疑いもしないような場所に目を向けるだろう。もし僕が盗賊なら、危険を冒してでも、崖の壁に人を派遣して、下に洞窟があるかどうか探るだろう。