第0201章 間欠精神病

病室で、康曉波はびっくりし、唐韻と劉欣雯も驚いた。

芬ちゃんは発作のたびにこうなる。幻覚に陥り、毎回しばらく狂ったように暴れてから徐々に眠りにつき、目覚めると何も覚えていない。今回の飛び降りも、発作の結果だった。

間欠性精神病。林逸はため息をついた。芬ちゃんは深い感情的傷を負い、それが心理的障害を引き起こした。適切な指導がなかったため、今のような状態になってしまった。

しかし、間欠性精神病は精神病とは異なり、精神病の初期段階の前兆に過ぎない。正しい指導と治療、鍼灸療法を組み合わせれば、症状を緩和し根絶することができる。

宋慧萍は康照明の名前を聞き、康曉波を見て、突然驚きの表情を浮かべた！

康曉波の顔つきは、確かにあの悪い男に少し似ている。宋慧萍は眉をひそめた。娘が突然発作を起こし、突然異常な行動で飛び降りたのも無理はない...原因はこの学生だったのだ！

しかし、考え直してみれば、人の容姿は本人のせいではない。それに、この子は娘の命の恩人でもある。どうして恨むことができようか？

「照明、あなたの心の中にはまだ私がいるわよね？」芬ちゃんは夢見るような目で康曉波を見つめ、腕を振り回してベッドから降りようとした。手の点滴針が抜けそうになった。

康曉波は驚いて、彼女がベッドから降りないように急いで駆け寄ったが、芬ちゃんは彼をしっかりと抱きしめ、離さなかった。

「照明、やっぱり私に会いに来てくれたのね。今度は、もう行かないでしょう？一生私に優しくしてくれるわよね？」芬ちゃんは康曉波を抱きしめながら言った。

「これは...」康曉波は少し困惑した。これは彼が望んでいた光景だった。芬ちゃんを腕に抱くことは、康曉波にとって以前は幻想だと思っていた！しかし今、幻想が現実になったのに、彼はまったく喜べなかった。

それは芬ちゃんの病状のせいであり、彼女の心の中にはまだ別の男がいるからだった！芬ちゃんが抱いているのは康曉波だが、彼女にとっては別の男性—康照明の代わりでしかなかった！

康曉波は芬ちゃんから離れたかった。この抱擁は彼にとって非常に苦しいものだった。彼はこのような抱擁を望んでいなかった。彼が欲しかったのは、芬ちゃんが正気の時の心からの抱擁だった。

「宋おばさん...」康曉波は顔を上げて宋慧萍を見た。