第0230章 お前はインチキをした

今回はこの小僧を使う必要がなくなったので、林逸は当然情けをかけず、直接気絶させた。

林逸は車から降りず、車の中に座ったまま、静かに周囲の様子を観察していた。

「林逸、降りろ」ワゴン車から一人が降りてきて、林逸の車の前に立った。まさに林逸が予想していた黒豹さんだった。

「黃級後期の極致か?」林逸は眉をしかめた。他人の真の実力レベルを見抜くことができるのも、林逸のゴールデンフィンガーの一つだったが、黒豹さんが突然、ほとんど実力のない人間から黃級後期の極致へと急激に力を増したことに、林逸は非常に困惑していた。

林逸はもう少し様子を見たかったが、唐韻がまだ廃墟ビルの上にいることを考えると、車から降りざるを得なかった。黒豹さんを早急に片付けなければ、唐韻が危険にさらされるかもしれない。