第55章 天啓鏡の化身

十二峰の盛會法令は既に「護宗大陣」と繋がり、極めて安定した「空間通路」を形成し、「五項試験」を通過した全ての者を天啓城へと導くことができるようになった。

その時。

齊明も自身の力を収め、混沌青蓮は一筋の青光となって齊明の丹田へと遁入し、姿を消した。靈氣の波動は急速に静まっていった。

「天啓鏡」

ゴォン!ゴォン!

呂清顏は玉手を一振りし、再び軽く喝して、磅礴たる霊力を法船の下方にある「青雲城」へと注ぎ込んだ。「青雲城」は光輝を放った。

そして。

一筋の白光が遁出し、空中で巨大な虛空鏡となって現れた。これが「天啓鏡」の化身の顕現であった。

直径は千メートルに達した。

非常に壮大であった。

そして壮観であった。

天啓鏡。

「天啓宗」において。

これは一つの「真仙器」であった。

「天啓鏡」についての伝説もあった。

「天啓鏡」はこの世界のあらゆる隅々まで見通すことができ、全てのものは「天啓鏡」の映照の下では、遁れることも隠れることもできないという。

今。

目の前にあるのは、ただ「天啓城」が真の「天啓鏡」と結びついて形成された化身に過ぎないが、それでもなお、「天啓盛會」に参加する全ての者を映し出すことができた。

齊明が首位を独占して勝利を収めたため、今回の天啓盛會の「天啓鏡化身」の支配権は青雲峰の手に落ちた。

大した用途はないとはいえ、青雲峰がある程度の主導権を握ったことになる。

ゴォン!ゴォン!ゴォン!

そして。

「天啓鏡化身」は全ての状況を映し出した。

「今回の天啓盛會には、総勢百八十九万九千四百五十人が参加している。この中には放浪修士の子孫もいれば、修行名門の子弟もいるが、最も多いのは天啓宗が統括する三十九の皇朝と王國の民たちだ」

呂清顏は言った。「彼らが『天啓宗』に到着すると、『護宗大陣』が一時的に開かれ、彼らを『天啓宗』に入れ、外縁の街に住まわせることになる」

「今」

「天啓盛會が始まる」

「五項試験は五つの資質に対応している。五項試験を通過すれば、彼らは『空間通路』によって天啓城へと送られる」

「師弟よ」

呂清顏は続けた。「今から『天啓鏡化身』の支配権をあなたに移譲します。今回の天啓盛會の規則を彼らに宣言してください」

「私が?」

齊明は尋ねた。

「もちろんです」