「青雲宮」の法船は猛スピードで「天啓宗真傳大比宮殿」へと向かっていた。他の十一峰も、すべての真傳弟子を集め、次々と向かっていた。
言うまでもなく。
「真伝大会」が引き起こした騒ぎは本当に大きかった。
天啓宗全体が。
宗に入ったばかりの雑役弟子から、天啓仙山の太上長老たちまで、全員がこの騒ぎに驚き、影響を受けていた。
今期の雑役弟子は幸運だった。
というのも。
雑役弟子は三年ごとに交代する。
つまり。
百年に一度の真伝大会に遭遇できるのは幸運なことで、真傳弟子の気迫や、天啓宗の底力を直に見られることは、彼らの見識を広げることができる。
さらに。
天啓宗の山川地脈や原始林に住む様々な妖獸や種族界も、「真伝大会」の騒ぎに驚かされていた。
「百年に一度の真伝大会か」
「これはまた前例のない盛会となるな」
「天啓宗!!!」
「憎らしい天啓宗め、いつの日か、この老いぼれはお前たちの枷を振り切り、この地を抜け出し、外界へ行き、天地を遊び回ってやる」
「我ら妖族は決して奴隷とはならぬ」
「初めて見るわけではないが、真伝大会が始まるたびに起こる騒ぎには震撼させられる。これぞ正道の魁首と呼ばれる天啓宗よ!」
「……」
これらの妖獸や種族界は、頭を上げて十二峰の真傳弟子たちを乗せた法船と、その放つ威勢を見つめ、震撼と畏敬の念を抱いていた。
言うまでもなく。
「青雲宮」の法船はとても速かった。
瞬く間に。
齊明は周りの景色が後退していくのを見ただけで、次の瞬間には「青雲宮」の法船が止まり、後退していた景色が元に戻った。
正面に。
齊明が目を向けると。
霞がたなびく中。
巨大で荘厳な宮殿が空中に浮かんでおり、金碧輝煌として、巨大な陣法の光幕が、色とりどりの球体のように、宮殿全体を包み込んでいた。
その上。
この巨大で荘厳な宮殿の周りには。
小型の浮空殿が並んでいた。
全部で十二座。
ちょうど天啓宗十二峰に対応していた。
「到着したぞ」
苗宏劍は齊明たちに言った。「前方の中央にある最も大きな荘厳な宮殿が、これからお前たちが向かう『天啓宗真傳大比宮殿』だ」
「今回お前たちを評価する太上長老と宗主は『天啓宗真傳大比宮殿』の中におられる」