第16章 天魔八歩!

「え?帰るの?」蕭雨菲は驚いて言った。「宴会はまだ始まってないのよ!」

萧塵は言った。「宴会なんて食事をするだけだ。贈り物と祝福は済ませたし、形だけなら、この食事は有っても無くてもいい」

「もう、あなた私を怒らせたいの?」

蕭雨菲は歯がゆそうに言った。

「詩韻があなたの演奏に心を打たれたのが分からないの?今こそ攻めどきなのに、なぜ逃げ出すの?」

「事情は君が思うようじゃない」

萧塵はどう説明すればいいか分からなかった。

「もういい、君は宴会に残って、一人で帰ればいい。私は先に行く。ちょうど外を散歩したかったところだ」

そう言うと、蕭雨菲の返事を待たずに、萧塵は会場を後にし、夏家を去った。

……

江少秋は並々ならぬ身分の持ち主で、夏家には逆らえない存在だった。そのため、夏詩韻は夏明峰と共に彼の接待をせざるを得なかった。