翌日、蕭塵が外出して活動していた時、道端で知人に出会った。
というより、相手が彼を待っていたのだ。
「曹二様、どうしてここに?」
来た人は他でもない、曹振華だった。
曹振華は恭しく言った:「蕭さん、私はここでずっとお待ちしておりました。」
「趙狼から聞いたのか?」蕭塵は尋ねた。
前回、趙狼に許可なく彼のアパートを訪ねてはいけないと告げていた。
曹振華はこのルールを明らかに知っていたので、彼の住所を知っていながらも、ここで待っていたのだ。
「話してくれ、そんなに急いで私を探して、何の用だ?」
曹振華は急いで言った:「私は彭さんから、先生が年代物の珍しい薬草や、霊玉、骨董品を必要としていると聞きました。」
蕭塵は曹振華を見て、微笑みながら言った:「そういったものを持っているのか?」
「私はそういったものを普段から集めてはいませんが、この数日間、古海市で大規模な取引会があり、霊玉や骨董品、珍しい薬草、稀少な珍品などが出る可能性があります。先生がご興味あれば、私と一緒にご覧になりませんか。」
「古海市?」
「はい、江南と江北の境界にあります。もちろん、名目上は江南省に属しています。」
蕭塵は考え込んで言った:「取引会はどのくらい続くんだ?」
「取引会は昨夜から始まり、本来なら三日間続きます。今日行けば、まだ二日あります。」
「少し待って、電話をかけるから!」
蕭塵は少し離れたところで、蕭雨菲に電話をかけた。
蕭雨菲は出張中で、この時まだホテルで寝ていたようで、だるそうな声で尋ねた:「塵くん、何か用?」
「いつ帰ってくる?」
「たぶん今夜には帰るわ、こちらの仕事は終わったから。」
「うん、私は二、三日出かけるよ!」
「どこへ?」
「古海市!」
「古海市に何しに行くの?」蕭雨菲は驚いて聞いた。
「用事があるんだ!」蕭塵は二言で答えた。
蕭雨菲は目を回して、仕方なく言った:「じゃあ気を付けてね、携帯は持っていて、いつでも電話するかもしれないから。」
「わかった、切るよ!」
蕭塵は電話を切って、曹振華の元に戻った。
「先生……」
「行こう!」
「はい、車にお乗りください!」
曹振華は蕭塵を車に案内し、内心興奮を抑えきれなかった。