第54章 抗えない存在!

「ハハハ……」

狂気じみた笑い声とともに、黒い衣をまとった男が幽霊のように現れ、史永昌の傍らに降り立ち、萧塵を見つめた。

「史永昌、わざわざ私を呼び出したのは、こいつを相手にするためか?」

史永昌は言った。「孔幹事、彼は若いですが、間違いなく先天の境地に達しています。私一人では精々互角が関の山です。彼を倒すには、私たち二人で力を合わせる必要があります」

「そうか?」

黒衣の孔幹事は不気味な目つきで萧塵を見つめた。

「小僧、お前のような若造がどうやって先天の境地まで修練したのか、興味があるな。何か近道でもあるのか?」

萧塵は冷静に答えた。「近道ならありますが、お前のような愚か者には習得できませんよ!」

「ふん、口は達者だな!」孔幹事は冷ややかに鼻を鳴らし、不機嫌そうな口調で言った。