第71章 琴道!

「剛勁の強者、まさか剛勁の強者だったとは?」

葛川は顔面蒼白になり、恐怖に震えながら萧塵を見つめた。

この事実を受け入れることができなかった。

江南省には星武協會の会長以外に、どうしてもう一人の剛勁の強者がいるはずがない。それもこんなに若いとは?

なぜ今まで一度も聞いたことがないのか?

「これで終わりだと思っているのか?」

萧塵はようやく振り向き、冷たい表情で葛川を見つめた。

何の気配も感じられないのに、葛川は暴風雨に打たれているかのような、言い表せない恐怖を感じた。

「何をするつもりだ?」

葛川は高慢な性格が染みついており、この状況でも屈服せず、むしろ心の中にはまだ一縷の望みを抱いていた。

自分は五十年以上も修練を重ね、今の境地に至ったのだ。たかが十八、九歳の若造が、どうして自分の上に立てるというのか?

さっきのは障眼法か偶然に違いない!

「もう一度、私の一撃を受けてみろ!」

重々しく一喝すると、葛川は両手を合わせ、先ほどよりも強力な化劍を萧塵に向かって斬りつけた。

しかし萧塵は目を凝らすと、虚空に無形の力が集まるかのようだった。

キン!

その化劍は萧塵に触れる前に、すでに虛無へと砕け散っていた。

「あ...これは...」

葛川は愕然とし、心の中の最後の望みも消え去った。

萧塵は本当に剛勁の強者で、自分とは比べものにならないほど強かったのだ!

「ご主人様、お命だけはお助けください。私めが目が曇っており、ご主人様が剛勁の強者とは存じませんでした!」

葛川は手を合わせて一礼し、震えが止まらなかった。

江南省の先天武者はとても稀少で、彼は普段からその名声を掲げ、どこへ行っても尊敬されていた。傲慢な性格が身についていた。

しかし思いもよらず、今日突然剛勁の強者が現れ、自分はその人物と衝突してしまった。

これは本当についていない!

萧塵は冷たい目で葛川を見つめながら言った:「確かに最初はお前を何とかするつもりはなかった。だがなぜ二撃目を放ったのだ?」

人が些細な過ちを犯すのは、許せないことではない。謝罪の態度が十分であれば。

しかし葛川は一撃が当たらず、一剣が効果を上げられなかったにもかかわらず、諦めきれずに二撃目を放った。

これは萧塵の許容できる限界を超えていた。