第68章 明月山の別荘!

霍家を離れた萧塵は、すぐには帰る気はなかった。

せっかく省都に来たのだから、この機会に観光でもしようと思った。

しばらく歩くと、誰かが影で付いてきているのに気づいた。

「この霍青松は……」

萧塵は霍青松が差し向けた者だと分かっていたが、気にせず、付いてくるままにしておいた。

霍家の件は少し複雑で、単に霍林が奇病にかかったというだけではなかった。

彼が省都に留まったのも、状況を観察したかったからだ。

……

萧塵は賑やかな繁華街を一回りしたが、蘭寧市とさほど変わらないことに気づき、少し退屈に感じた。

気がつくと、明月山に来ていた。

街中の喧騒とは違い、ここだけは景色が良く、空気が特に澄んでおり、わずかながら霊気の香りさえ漂っていた。

山道を登っていくと、途中で天然の滝を見つけた。十数丈の高さから流れ落ちる様は、とても壮大だった。