第93章 一瞬で終わった戦い!

広場の上で、二人の強者が対峙していた。

范南星は南玄真功を繰り出し、一掌を廖永智の先天剛気に叩きつけた。

攻撃と防御が拮抗し、膠着状態が続いていた。

「范南星、本当に我が萬毒門と敵対するつもりか?」廖永智は冷たく叫んだ。

「既に貴様らの萬毒門の長老を一人殺した。もう選択の余地はない」范南星は冷淡に言った。

「そうとも限らん。今すぐ手を引けば、王長老殺害の件は不問に付す。全て、あの小僧の仕業ということにしてやろう」

廖永智は范南星に負けないという自信はあったが、やはり范南星とは功力が互角で、戦えば面倒なことになり、必ず共倒れになるだろう。

范南星が非を認め、後で賠償さえすれば、和解する意思はあった。

「そんな都合のいい話があるものか?」范南星は冷笑して言った。「王長老の霊が泉下で知れば、さぞ心寒くなることだろうな」