「軍神段擎蒼?」
萧塵は興味深そうな表情を浮かべた。
「軍神」という称号を持つからには、並の人物ではないだろう。
「そうだ。あの時代、華夏全土の栄光は彼一人のものだった。誰もが神のように畏れ敬っていたのだ!」
范南星は物憂げな口調で、懐かしむように語った。
「段擎蒼は我々の江南の出身で、二十歳で修行を始めた時から、その修為は天下一だった。」
「当時、華夏國境は非常に不安定で、軍部が彼を入隊に誘った。そこから彼の伝説的な人生が始まったのだ。」
「彼は単身で麻薬組織の巣窟を壊滅させ、銃弾の雨の中で大物麻薬王を生け捕りにした。」
「彼は一人一剣で三百人の傭兵部隊を殲滅し、その首領を斬り殺した!」
「彼は単身でバチカンに潜入し、無事に帰還した!」
「彼は百メートル先から、一剣で三大異能首脳を打ち破った!」