第122章 闘技台戦!

突然の異変に、その場にいた人々は皆表情を変え、目が一斉に七人の謎の来客へと向けられた。

七人は全員黒衣を纏い、全身を覆い隠し、目だけを外に出していた。

「ついに来たか!」

梁安瀾は心の中で溜息をつきながらも、表面上は冷静を装い、一切の隙を見せなかった。

今となっては、背水の陣で戦うしかない!

「この七人は並の者ではない!」

碟千舞は七人の黒衣の者を見渡し、厳しい表情を浮かべた。

誰一人として、彼女より劣ってはいないだろう。

そうだろう、七人が梁家の宴会に直接乗り込んで騒ぎを起こすのだから、何かしらの自信があるはずだ。

同時に、蝶千舞は萧塵を見直さずにはいられなかった。

萧塵が彼女より先に七人の存在に気付いていたとは、確かに並の人物ではない。

しかし風雲ランキングの天の驕子たちは大抵知っているはずなのに、萧塵の名前は聞いたことがない。実に不思議だ!

「何者だ、梁おじいさまの誕生日の宴会で騒ぎを起こすとは、命が惜しくないのか?」

入り口のテーブルに座っていた三兄弟が怒って立ち上がり、七人の不速の客を叱りつけた。

「ああ、江北三郎か。噂は聞き及んでいる」黒衣の一人が三人に向かって軽く会釈した。

「我々三兄弟の名を知っているなら、さっさと立ち去れ。怒らせない方がいいぞ!」

黒衣の者は淡々とした口調で言った。「三位、私と梁家には個人的な恨みがある。部外者は関わらない方がいい」

「馬鹿者め、我々三兄弟は梁おじいさまのご厚意で宴会に招かれた。ここで好き勝手させるわけにはいかん!」

「兄貴の言う通りだ。お前ら七人は顔も見せない怪しい連中、きっと下劣な盗賊どもだ。我ら江北三郎が今日、民のために害を除いてやる!」

三人は目配せし、心が通じ合っていた。

突然、三人は同時に黒衣の者に向かって攻撃を仕掛けた。

「分かっていない奴らだ!」

黒衣の者は冷笑し、その姿が突然元の場所から消えた。

「まずい!」

江北三郎は反射的に後退しようとした。

しかし、もう遅かった。

黒衣の者はいつの間にか彼らの背後に現れ、両手を伸ばして二人の腕を掴み、力を込めてねじった。

バキッ!

二人の腕が一気にへし折られた。

「弟たち!」

江北三郎の長男は事態を目の当たりにし、怒りで理性を失い、掌を上げて黒衣の者に向かって殺到した。

「消えろ!」