フジの剣は実際のところ、地球では神兵利器と言えるかもしれないが、もちろん萧塵の目には入らないものだった。
フジの剣よりも強力な妖刀でさえ同じことだ。
しかし萧塵はまだ霊器や仙器を鍛造する条件が整っていないため、とりあえずこれで我慢することにした。
おそらく封印された炎を見つければ、フジの剣と妖刀を改造できるだろう。
「師匠、この剣は本当に私にくださるのですか?」
曹雁雪はフジの剣を受け取り、少し興奮した様子だった。
彼女がフジの剣を特別に気に入ったわけではなく、最近萧樱雪との戦いで常に剣器で不利を被っていたからだ。
二人が夢中で戦うたびに、彼女の剣は耐えきれずに折れてしまい、思う存分戦えなかった。
フジの剣は見た目では妖刀に劣るものの、少なくとも妖刀に簡単に切断されることはないだろう。