第42章 2大の校花が集う

雲海高校三年二組の教室で、蘇雅は静かに本を読んでいた。彼女の隣の空席には、クラスのほとんどの男子生徒が座りたがっていたが、誰一人として実際に座る勇気はなかった。

なぜなら、昨日からこの席は、三年間いじめられ続けてきた葉錯のものだと知っていたからだ。

葉錯がどのようにして一夜にして皆の注目を集めるようになったのか、誰も知らなかった。ただ一つ分かっていたのは、これからは葉さんと呼ばなければならないということ。もはや彼は、以前のような人に振り回される葉錯ではなくなっていた。

教室の後ろの数人の男子生徒たちは、こっそりと囁き合っていた。「葉錯すげえよな。俺たち三年間、蘇雅と話すことさえできなかったのに、あいつは全校生徒の前で告白して、しかも蘇雅の隣の席になっちまった。マジやべえ。」