第70章 揉んでくれ

パトカーがサイレンを鳴らしながら警察署に入った。葉錯は道中ずっと雲霓を睨みつけていた。雲霓は得意げな様子で、まさかこんな簡単に葉錯を捕まえられるとは思っていなかった。

「名前は?」

「葉錯です」

「錯って何の錯?」

「間違いの錯です」

「なぜそんな名前なの?」

「それは...両親が私に過ちを正してほしいと願ったからです」

「こんな若くして犯罪を犯すなんて、両親に申し訳ないと思わないの?」

「お姉さん、これは本当に誤解なんです。私は英雄として美女を救ったんです」

「黙りなさい!この強姦犯!」

「...」

「性別は?」

「俺が強姦犯なら、どんな性別だと思うんだよ!男だ!」

「バン!」風千羽はペンを机に叩きつけた。「生意気な態度はやめなさい。今、あなたを強姦犯だと証言する人がいるんです」