第77章 葉錯の遅刻

窓からの日差しが葉錯の顔に当たり、少し眩しかった。

葉錯は目をこすりながら目を開け、何気なくベッドサイドの目覚まし時計を見て、もう少し寝ようと思ったが、数字を見た途端、飛び起きた。「やばい!なんで昼なんだ?」

「ドンドンドン」葉錯は歯ブラシを咥えながら階段を駆け下りた。「お母さん?今日は誰も起こしてくれなかったの?」

葉お母さんは料理をしながら、微笑んで言った。「朝、二回呼んだけど起きなかったわ。昨日の夜遅くまで疲れたでしょうから、もう少し寝かせてあげようと思って。学校に遅れても大丈夫よ。妹に連絡してもらったから。今日は褒美みたいなものよ。」

葉錯は苦笑いしながら、両親の思いやりを感じ、何も言えずに歯磨きを続けようと振り向いた。

葉お母さんが言った。「鶏を買ってスープを作ったから、飲んだら芊芊にも持っていってあげて。」