第79章 犬猿の仲

葉錯は笑って言った。「李先生、鶏スープでも飲んで落ち着きませんか?」

李偉が慌てて頷くと、葉錯は「冗談だよ!用事があるから、先に行くね」と言った。

……

運動場で、その表彰のアナウンスが終わってしばらくして、やっと誰かが我に返った。「今の表彰、葉錯だったの?」

「そうみたいだけど……」

「なんで?」

「知るわけないだろ、自分で聞いてたんじゃないのか?くそ、マジでやばいな、犯人を捕まえるなんて、葉錯すごいじゃん!」

3年2組の方で、突然群衆が沸き立った。秦浩が大声で叫んだ。「やべぇ、これぞマジやべぇ!殺人犯を捕まえるなんて、葉さんは俺のヒーローだ!」

鄭凱が横で酸っぱい顔をして言った。「でも結局ビビって試合に来なかったじゃん」

2組の男子が彼を指差して言った。「お前バカか?葉さんは昨夜殺人犯を捕まえて疲れて、今日寝過ごしただけだろ。お前なんか怖くないって。お前こそ殺人犯見たらおしっこ漏らすくせに!」