第95章 師匠に弟子入り

憂鬱な表情の葉錯は、自分の頬が火照るのを感じていた。陳妍の手は重く、葉錯は彼女が負けた後に自分を不意打ちするとは思っていなかったため、頬には真っ赤な掌印が残っていた。

秦扶蘇は葉錯の顔を見て、笑いを堪えるのに必死だった。葉錯を気まずくさせないように、必死に笑いを抑えていた。

葉錯は言った。「笑いたければ笑えばいいよ」

秦扶蘇は「ハハハハハハ」

葉錯は言った。「君のことを見直したよ。温厚で優雅で、人を笑いものにしないと思っていたのに」

秦扶蘇は笑いすぎて息が詰まりそうになりながら「ごめん、ごめん。ただ、お二人の達人対決の結末があまりにも予想外で。お互いに認め合うか、相手を認めないかのどちらかだと思っていたけど、こんな結末は想像もしていなかった」

葉錯は憂鬱そうに「最近の女性は手強いな、はぁ...」

秦扶蘇は笑いながら「必要な武器について、詳しく説明してくれないか？私から指示を出して、必ず要望通りに作らせるから」

葉錯は「いいよ。最低でも七本の飛び刀が必要だ。これらの飛び刀は全て柄が要らない、刃だけでいい。刃は曲がっていて、両端が尖っていて真ん中が広い、三日月の芽のような形で、長さは約十センチ。それから軟剣が一本、三尺の長さで二指の幅、厚さは紙の半分。剣身は帯に隠せて、剣の柄は帯留めの形にする。最後に、可能であれば鋼線の付いた指輪を一つ...」

秦扶蘇は葉錯の話を聞き終わると、眉をひそめて「この三種の武器を使う人を聞くのは初めてだ。どれも非常に珍しい武器だね。紙の半分の厚さの軟剣なんて、本当に作れるのかどうか分からないよ」

葉錯は「作り方と材料は知っているよ。紙と筆を持ってきてくれれば、書いて説明する」

二人は東屋で長い時間話し合い、最後に全てを決めると、秦扶蘇は「分かった。これらは必ず作って届けるよ。行動の時は、随時連絡する」と言い、続けて「葉錯、本当に助手はいらないの？美人だよ？」

葉錯は頬を押さえながら「やめておくよ。痛いのは嫌だから」

秦扶蘇はまた笑い出してしまった。そのとき雲野鶴と雲霓が東屋に戻ってきて、秦扶蘇の笑い声を聞いて、思わず「何がそんなに面白いの？」と笑顔で尋ねた。

秦扶蘇は急いで立ち上がり、恭しく「雲おじいさん」と呼んだ。