第200章 畜生

葉錯は複雑に入り組んだ路地の中で、何周か回って周囲の環境を探った。

この龍さんについて葉錯も少し知っていた。彼の配下には解体チームがあり、よくショベルカーで他人の家を強制的に取り壊し、家主が抵抗すれば、手下を連れて家主を直接傷つけていた。ここ数年、強制解体による暴行事件が後を絶たなかったが、彼はなぜか罰を受けることがなかった。どうやら一定のバックがあるようだ。

大龍ナイトクラブの裏口には、従業員用の通路があった。今、料理人の服を着た男が青い小さな台車を押していて、その上には人の背丈ほどの青い大きなバケツがあり、バケツの中には厨房の生ゴミが入っていて、吐き気を催すような臭いを放っていた。

その男はハミングしながら歌を歌い、大きなゴミバケツを小さな部屋に運び入れた。葉錯はさっと身を隠し、男が部屋に入った瞬間に後をついて行った。