第217章 鐵萼先生

葉錯は冷笑いを浮かべ、彼を見た。「お前は何様だ?」

王坊ちゃまは顔色を変え、傲慢に言った。「私はこの書画雅会の責任者であり、雲海市教育局副局長の息子でもある。さらに、この市の著名な画家であり詩人でもある」

葉錯の目が冷たくなった。「お前があの王坊ちゃまか?」

王坊ちゃまは冷笑し、葉錯が自分の名声を聞いて恐れていると思った。「知っているならいいだろう!」

「ああ、彼が王雲木なのか。彼の詩集は私たちの学校の生徒全員が買わされたよ」周りの群衆がひそひそと話し始めた。

「そうなの?いい詩なの?」

「いいわけないだろ。彼の父親が教育局副局長だから、各学校にノルマがあって、強制的に買わされたんだ。どのクラスも買わなければ、先生の給料が減らされる。先生たちは自分の給料が減らされないように、生徒に強制的に買わせたんだよ」

「声を小さくして、彼に聞こえないようにして。彼は多くの闇社会の人間と親しいって聞いたから、復讐されないように」

先ほど話していた人は急いで自分の口を押さえ、他の人の背後に隠れた。

葉錯は横を向いて、ある作品を見た。そこには現代詩が書かれていた。

「この詩はお前の作品だな?」葉錯は手で指さした。

王坊ちゃまは傲慢に言った。「そうだ」そう言いながら、蘇雅を見て、風格のある様子を装った。「ただの小さな作品に過ぎない。まだ成熟していない。本当の実力と才能を出して書いたわけではないからね」

蘇雅は顔を横に向け、彼を見ようともしなかった。

葉錯は笑いながら言った。「謙虚すぎるよ。これは未熟なんじゃなく、まるで犬の糞のように酷いものだ」

周りの人々は一瞬驚き、そして大笑いし始めた。多くの人が葉錯を見て、心から敬服した。

「すげえ、このお兄さん勇気あるな。王雲木は小心者で、彼を怒らせた人は皆、陰湿な仕返しをされたって聞いたぞ」

「たぶんこの若者は王雲木のバックグラウンドを知らないんだろう。これで彼は災難に遭うぞ」

「間違いなく災難だ。女性の前で王雲木を辱めたら、彼が爆発しないわけがない」

「見ものだな。この若者は今日、王雲木にやられるだろう」