第222章 歌詞を書く

二人は顔を見合わせ、目には絶望の色が浮かんでいた。誰も予想していなかった、葉錯がこんな手を持っているとは。

あの柔らかい筆は、筆先がウサギの毛でできており、墨をつけて少し力を入れるとすぐに曲がってしまう。

それなのに葉錯はなんと筆を使って、伝説の「力透紙背」(紙の裏まで力が通る)の効果を達成できたのだ。これは本当に理解しがたいことだった。

万年筆を使ったとしても、夏劉でさえそれができるかどうかわからないし、できたとしても紙が破れてしまうだろう。

二人がもちろん想像もしなかったのは、葉錯が気力を持っていることだった。龍神の功の三段階の功力は、まだ彼の内なる力を遠くまで放出することはできないが、筆先に集中させることはできた。

先ほど彼が字を書いていた時、柔らかい筆先は鋼の刃よりも硬くなっていた。こう言えるだろう、葉錯は気力を筆先に集中させ、筆で人を刺し殺すことさえできるのだ!