第123章 洪鎮亭に目を付けられた

「ええ、彼は階下にいるわ」林幻風は口元を押さえて笑いながら言った。

「何しに来たの?」林初雪は内心喜びながら、さも何気なく尋ねた。

「さっき言ったでしょう?あなたの様子を見に、わざわざ来てくれたのよ。でも会いたくないなら、もういいわ」と林幻風は言った。

「会いたくないわけじゃないけど、今は林家の貴賓だし、おじいさまも重んじているから、会っておくべきね」

林初雪は林幻風を部屋から追い出すと、衣装部屋に入って、着替える服を選び始めた。

「姉さんは?」

林致遠は林幻風が一人で降りてくるのを見て、すぐに尋ねた。

「すぐ降りてくると言っていました」と林幻風は答えた。

「この子ったら、本当に礼儀知らずで。蘇さん、どうかご容赦を」と林致遠は言った。

「構いません。お体の具合が良ければそれでいい。では失礼します」