第126章 紫烏藤

蘇乘羽は天元丹を調合するために、人參と霊芝の他に、最も重要なのはこの百年物の何首烏だった。他の薬材は、それほど見つけるのが難しくなかった。

「許叔母が俺を引き立ててくれているようだな。出てきたばかりでこんな良いものに出会えるとは」

蘇乘羽は有頂天になった。今や彼が直面する敵は多すぎ、早急に実力を上げる必要があった。天元丹を調合してこそ、境界突破の助けとなるのだ。

蘇乘羽は急いで近づき、しゃがんでこの何首烏を手に取って確認した。手に取るや否や、その中に極めて強い霊韻が含まれているのが分かった。

人工栽培で化学薬品によって育てられたものなら、霊韻など一切なく、そのような薬材は全く役に立たない。

この何首烏は、霊韻が濃密で、根茎が紫色を呈している。これはもはや普通の何首烏ではない。少なくとも百年以上経過して初めて紫色になり、この年数のものは紫烏藤と呼ばれる。五十年物ほどのものは青色を呈し、青烏藤と呼ばれる。

「おじいさん、この何首烏はいくらですか?」蘇乘羽は尋ねた。

実際、このお年寄りもこの紫烏藤がいくらの価値があるのか分からなかった。ただ、こんなに大きな野生の何首烏なら、きっと良い値段で売れるだろうと思っていた。

お年寄りは手の煙管を地面で軽く叩き、腰に差し込んで、二本の指を交差させて言った。「十万だ」

蘇乘羽には分かった。老人もこの値段に自信がなく、ただ試しに言ってみただけだということが。

案の定、周りの人々はそれを聞いて、すぐに反論した。「十万?おじいさん、随分と大口を叩くんですね」

「この何首烏は確かに大きいけど、きっと自家栽培のもので、人を騙そうとしているんでしょう」

見物人たちは頭を振り、誰も十万元を出して買おうとはしなかった。

「これは本当に野生のものだよ。牯牛山で掘り出したんだ。若いの、本当に買う気があるなら、もう少し安くするよ。九万でどうだ?」

お年寄りは恐る恐る言った。

「兄弟、騙されないでください!最近は詐欺師が多いんです。本当に野生のものなら、直接漢方薬局に売りに行くはずです。なぜここで露店を出す必要があるんですか?絶対に詐欺ですよ」傍らの人が言った。